2022.11.18
当社は、2022年11月18日、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第370条及び当社定款の規定に基づく取締役会の決議に替わる書面決議により、同法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条第1項及び当社定款の規定に基づき、自己株式の取得及びその具体的な取得方法として自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を行うことを決定いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
当社は、株主に対する利益還元を経営の重点課題の1つと認識し、安定的な経営基盤の確保と利益率の向上に努めるとともに、業績に応じた配当を行うことを基本方針としており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行っております。これらの剰余金の配当決定機関は、期末配当につきましては株主総会、中間配当につきましては取締役会です。2022年3月期につきましては、中間配当金として1株当たり12円、期末配当金として12円の配当を実施いたしました。また、2023年3月期につきましては、2022年11月11日に公表した「2022年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」のとおり、中間配当金として1株当たり12円、期末配当金として12円の配当を実施する予定です。
また、当社は、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これまでに当社は、機動的な資本政策の遂行の一環として自己株式の取得を行っており、2018 年5月10日開催の取締役会決議に基づき、公開買付けによる自己株式の取得(買付け等の期間:2018年5月11日から同年6月7日、取得した株式の総数:4,039,012株(取得当時の所有割合(注1):8.43%)、取得価額の総額:6,308,936,744円、以下「2018年公開買付け」といいます。)を実施する一方、2018年7月27日開催の取締役会決議に基づいて、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るため、2018年8月31日付で自己株式を消却しております。その後、2019年6月28日開催の取締役会決議に基づき、2019年7月1日から同年12月20日までの期間に株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)における市場買付けの方法により当社普通株式を取得(取得した株式の総数:1,530,500株(取得当時の所有割合(注2):3.49%)、取得価格の総額:2,001,337,343円)しましたが、2020年11月27日開催の取締役会決議に基づいて、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るため、2020年12月31日付で自己株式を消却しております。このように、当社は、資本効率を常に意識し更に改善に努めるとともに、株主に対する利益還元を経営の重点課題の1つと認識していることから、経営環境の変化に応じて株主利益に資する資本政策を機動的に検討していくことを志向して参りました。
(注1)当社が2018年6月28日に提出した第30期有価証券報告書(以下「第30期有価証券報告書」といいます。)に記載の2018年3月31日現在の当社の発行済株式総数(48,349,700株)から、第30期有価証券報告書に記載の2018年3月31日現在の当社が所有する自己株式数(450,000株)を控除した株式数(47,899,700株)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入)です。
(注2)当社が2019年6月26日に提出した第31期有価証券報告書(以下「第31期有価証券報告書」といいます。)に記載の2019年3月31日現在の当社の発行済株式総数(43,882,588株)から、第31期有価証券報告書に記載の2019年3月31日現在の当社が所有する自己株式数(36株)を控除した株式数(43,882,552株)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入)です。
かかる方針に従い、株主の皆様への利益還元の更なる強化策を検討した結果、一定量の自己株式の取得は、当社の1株当たり当期純利益(EPS)や自己資本当期純利益率(ROE)等の資本効率向上に寄与し、株主利益に資するものであるとの判断に至りました。自己株式の具体的な取得方法について公開買付けや市場買付けといった選択肢を検討しましたが、比較的短期間に相当規模の自己株式を取得することにより資本効率の向上が期待できるという観点から、2022年10月5日、当社の主要株主である筆頭株主(2022年9月30日現在)の株式会社城蔵屋(以下「城蔵屋」といいます。所有株式数:16,502,600株、所有割合(注3):38.90%)に対して、その所有する当社普通株式の一部の当社への売却の検討を打診したところ、同日、同社より当社普通株式を売却することの可否について検討するとの回答を得ました。なお、城蔵屋は、当社代表取締役社長執行役員である遠藤結蔵氏の資産管理会社であり、遠藤結蔵氏は同社の代表取締役を兼務しております。
(注3)「所有割合」とは、2022年10月31日現在の当社の発行済株式総数(42,419,952株)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、所有割合の計算において同じとします。)をいいます。なお、同日現在の自己株式の保有はございません。
そこで、当社は、2022年10月5日、城蔵屋から当社普通株式を取得することを前提に、公開買付けの方法や市場買付けの方法といった自己株式の具体的な取得方法を検討した結果、株主間の平等性、取引の透明性並びに城蔵屋の所有する当社普通株式の売却により、一時的にまとまった数量の当社普通株式が市場に放出された際の当社普通株式の流動性及び市場株価に与える影響の観点から、株主の皆様が本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)中に市場価格の動向を見ながら応募する機会を確保できる公開買付けの手法が最も適切であると判断いたしました。
また、本公開買付けにおける買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)の決定に際しては、基準の明確性及び客観性を重視し、基礎となる当社普通株式の適正な価格として市場価格を重視すべきであると考えました。その上で、本公開買付けに応募せず当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格より一定のディスカウントを行った価格で買い付けることが望ましいと判断いたしました。
上記検討を踏まえ、当社は、2022年11月16日、ディスカウントの基礎となる当社普通株式の価格については、本公開買付けに係る取締役会決議日の前営業日といった特定の日の市場株価を基礎とするのでなく、平均株価という平準化された値を用いる方が、短期的な価格変動の影響などの要因を排除でき、算定根拠として客観性が高く合理的であり、さらに、本公開買付けに応募せず当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格に一定のディスカウントを行った価格で買付けることが望ましいとの考えから、東京証券取引所プライム市場における本公開買付けの取締役会決議日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去1ヶ月間または過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値のいずれか低い価格からディスカウントを行った価格を本公開買付価格とすることが妥当であると判断しました。そして、当社は、2022年11月16日、城蔵屋に対して、東京証券取引所プライム市場における本公開買付けの取締役会決議日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値からディスカウントを行った価格で本公開買付けを実施した場合の応募について打診したところ、2022年11月16日、同社が所有する当社普通株式の一部である3,000,000株(所有割合:7.07%)を上限とする応募を前向きに検討する旨の回答を得ました。
これを受けて、当社は、2022年11月17日、過去の自己株式の公開買付けの事例において決定された公開買付価格の市場価格に対するディスカウント率を参考に、本公開買付価格の検討を進めました。具体的には、城蔵屋へのディスカウント率の提示にあたり、当社は2019年11月から2022年8月までに決議されたディスカウントによる自己株式の公開買付けの事例31件(ディスカウント率6%以下が3件、ディスカウント率7%以上10%未満が4件、ディスカウント率10%が最多の22件、ディスカウント率11%以上が2件。以下「本事例」といい、本事例におけるディスカウント率の計算においては小数点以下第一位を四捨五入しております。)を参考にし、ディスカウント率10%の事例が最多の22件であることを踏まえ同程度のディスカウント率を採用しつつも公開買付期間中に市場価格が本公開買付価格を下回らない可能性を相対的に高めるのが妥当と判断し、本公開買付けの実施を決議する取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円(円未満を四捨五入。以下、終値の単純平均値の計算において同じとします。)に対して、11.14%をディスカウントした額に相当する1,587円(円未満を四捨五入。以下、本公開買付価格の計算において同じとします。)を、本公開買付価格として城蔵屋に提示いたしました。その結果、2022年11月17日、城蔵屋より、当社が上記条件にて本公開買付けの実施を決議した場合には、その所有する当社普通株式の一部である3,000,000株(所有割合:7.07%、以下「本応募予定株式」といいます。)について、本公開買付けに応募する旨の回答を得ました。
当社は、以上の検討及び判断を経て、会社法第370条及び当社定款の規定に基づく取締役会の決議に替わる2022年11月18日付の書面決議により、同法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条第1項及び当社定款の規定に基づき、自己株式の取得及び具体的な取得方法として本公開買付けを実施することを決議いたしました。なお、本公開買付価格である1,587円により、本公開買付けにおける買付予定数である3,300,000株の全部を買い付けた場合、当社の1株当たりの当期純利益(EPS、2022年3月期において141.15円)及び自己資本利益率(ROE、2022年3月期において8.0%)は、それぞれ153.06円及び8.3%に上昇する見込みであり、自己資本利益率(ROE)においては、当社の中長期的目標値である8.0%を超える数値に改善することになります。また、当社代表取締役社長執行役員である遠藤結蔵氏は、城蔵屋の代表取締役を兼務しており、本公開買付けにおいて特別利害関係を有することから、本公開買付けにおける利益相反を回避し、取引の公正性を高める観点から、本公開買付けの実施にかかる当社取締役会の決議過程には一切参加しておらず、当社の立場において協議・交渉にも一切参加しておりません。
本公開買付けにおける買付予定数については、城蔵屋以外の株主の皆様にも応募の機会を提供するという観点から、3,300,000株(所有割合:7.78%)を上限としております。これは、本事例において、応募予定の株式数に対して10%程度(8%~12%)上乗せした買付予定数を設定している事例が14件と最多であることを踏まえて設定したものです。なお、本公開買付けに要する資金につきましては、その全額を自己資金により充当する予定ですが、第35期第2四半期報告書に記載された2022年9月30日現在における当社の手元流動性(現金及び預金)は51,130百万円であり、同時点での営業キャッシュ・フローは2,822百万円となっていることに加え、当社の手元流動性比率は1.8ヶ月(注4)となっております。こうしたことから、本公開買付けの決済に要する資金として5,237百万円(買付予定数である3,300,000株に本公開買付価格である1,587円を乗じた金額で算出しております。)を充当した後においても、当社の手元流動性は45,893百万円程度(手元流動性比率は1.6ヶ月)になると見込まれ、手元流動性は依然として十分に確保でき、更に事業から生み出されるキャッシュ・フローも一定程度蓄積されると見込まれるため、当社の財務健全性及び安定性は今後も維持できるものと考えております。
(注4)第35期第2四半期報告書に記載された2022年9月30日現在における当社の手元流動性を、 第35期第2四半期報告書を基に算出される当社の月商(2023年3月期の上半期の連結売上高を6ヶ月で除した数)にて除した数で小数点以下第二位を四捨五入したもの。
また、当社は、城蔵屋より、本公開買付けに応募しない当社普通株式13,502,600株(所有割合:31.83%)については、現時点において、継続的に所有する方針であると説明を受けております。なお、本公開買付けにおいて、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数を上回った場合には、その超える部分の全部又は一部の買付け等は行わないものとして、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。)第27条の22の2第2項において準用する法第27条の13第5項及び発行者による上場株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成6年大蔵省令第95号。その後の改正を含みます。以下「府令」といいます。)第21条に規定するあん分比例の方式による買付けとなることから、当社は本応募予定株式3,000,000株のうちの一部を取得することとなりますが、城蔵屋より、本公開買付けに応募したものの当社が取得することができなかった当社普通株式について、継続的に所有する方針であると説明を受けております。
本公開買付けにより取得した自己株式の処分等の方針については、その全てを本公開買付けの終了後、2023年3月末までに消却する予定です。
株券等の種類 | 総 数 | 取得価額の総額 |
普通株式 | 3,300,100株(上限) | 5,237,258,700円(上限) |
(注1)発行済株式総数 42,419,952株(2022年11月18日現在。ただし、発行済株式総数には、2022年11月1日から本日までの当社の新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。)
(注2)発行済株式総数(42,419,952株)に対する割合 7.78%(小数点以下第三位を四捨五入)
(注3)取得する期間 2022年11月21日(月曜日)から2023年1月31日(火曜日)まで
該当事項はありません。
① | 取締役会決議 | 2022年11月18日(金曜日) |
② | 公開買付開始公告日 | 2022年11月21日(月曜日) 電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。 (電子公告アドレス https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/) |
③ | 公開買付届出書提出日 | 2022年11月21日(月曜日) |
④ | 買付け等の期間 | 2022年11月21日(月曜日)から 2022年12月19日(月曜日)まで(20営業日) |
普通株式1株につき、金1,587円
① 算定の基礎
当社は、本公開買付価格の決定に際しては、当社普通株式が金融商品取引所に上場されていること、上場会社の行う自己株式の取得が金融商品取引所を通じた市場買付けによって行われることが多いこと等を勘案し、基準の明確性及び客観性を重視し、基礎となる当社普通株式の適正な価格として市場価格を重視すべきであると考えました。その上で、本公開買付けに応募せず当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格より一定のディスカウントを行った価格で買い付けることが望ましいと判断いたしました。
上記検討を踏まえ、当社は、2022年11月16日、ディスカウントの基礎となる当社普通株式の価格については、本公開買付けに係る取締役会決議日の前営業日といった特定の日の市場株価を基礎とするのでなく、平均株価という平準化された値を用いる方が、短期的な価格変動の影響などの要因を排除でき、算定根拠として客観性が高く合理的であり、さらに、本公開買付けに応募せず当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格に一定のディスカウントを行った価格で買付けることが望ましいとの考えから、東京証券取引所プライム市場における本公開買付けの取締役会決議日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去1ヶ月間または過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値のいずれか低い価格からディスカウントを行った価格を本公開買付価格とすることが妥当であると判断しました。これを受けて、当社は、2022年11月17日、過去の自己株式の公開買付けの事例において決定された公開買付価格の市場価格に対するディスカウント率を参考に、本公開買付価格の検討を進めました。具体的には、城蔵屋へのディスカウント率の提示にあたり、当社は本事例を参考にし、ディスカウント率10%の事例が最多の22件であることを踏まえ同程度のディスカウント率を採用しつつも公開買付期間中に市場価格が本公開買付価格を下回らない可能性を相対的に高めるのが妥当と判断し、本公開買付けの実施を決議する取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円に対して、11.14%をディスカウントした額に相当する1,587円を、本公開買付価格として城蔵屋に提示いたしました。その結果、2022年11月17日、城蔵屋より、当社が上記条件にて本公開買付けの実施を決議した場合には、本応募予定株式である3,000,000株(所有割合:7.07%)について、本公開買付けに応募する旨の回答を得ました。以上を踏まえ、当社は、2022年11月18日開催の取締役会において、本公開買付価格を1,587円に決定いたしました。
なお、本公開買付価格である1,587円は、本公開買付けの実施を決議した取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値1,707円から7.03%(小数点以下第三位を四捨五入しています。以下、ディスカウント率の計算において同じとします。)、同日までの過去1ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値1,909円から16.87%、同日までの過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値1,786円から11.14%、それぞれディスカウントした金額になります。
なお、2018年公開買付けにおける買付け等の価格1,562円と本公開買付価格1,587円との間には25円の差異が生じておりますが、これは、2018年公開買付けにおける買付け等の価格の基礎とした2018年5月9日(2018年公開買付けの実施を決議した取締役会決議日の前営業日)の東京証券取引所市場第一部における当社普通株式の終値が1,679円だったのに対して、本公開買付価格の基礎とした本公開買付けの実施を決議する取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円に107円の差異が生じていること、2018年公開買付けにおける買付け等の価格はディスカウント率6.97%だったのに対して、本公開買付けにおけるディスカウント率は11.14%であることによるものです。また、2019年6月28日開催の取締役会の決議に基づき、2019年7月1日から同年12月20日までの期間に東京証券取引所における市場買付けの方法により当社普通株式を取得(取得した株式の総数:1,530,500株、取得価格の総額:2,001,337,343円)しており、取得価格の単純平均値は1,308円(円未満を四捨五入)です。当該取得価格1,308円と本公開買付価格1,587円との間には279円の差異が生じておりますが、これは、当該取得価格の単純平均値が、各取得日の市場価格によって決定されているのに対して、本公開買付価格は本公開買付けの実施を決議した取締役会開催日の前営業日までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円に対して11.14%をディスカウントした価格としているところ、取締役会開催日の前営業日までの過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値が市場買付けの方法による取得価格の単純平均値1,308円に対して478円の差異が生じているためです。
② 算定の経緯
当社は、資本効率を常に意識し更に改善に努めるとともに、株主に対する利益還元を経営の重点課題の1つと認識していることから、経営環境の変化に応じて株主利益に資する資本政策を機動的に検討していくことを志向して参りました。
かかる方針に従い、株主の皆様への利益還元の更なる強化策を検討した結果、一定量の自己株式の取得は、当社の1株当たり当期純利益(EPS)や自己資本当期純利益率(ROE)等の資本効率向上に寄与し、株主利益に資するものであるとの判断に至りました。自己株式の具体的な取得方法について公開買付けや市場買付けといった選択肢を検討しましたが、比較的短期間に相当規模の自己株式を取得することにより資本効率の向上が期待できるという観点から、2022年10月5日、城蔵屋(所有株式数:16,502,600株、所有割合:38.90%)に対して、その所有する当社普通株式の一部の当社への売却の検討を打診したところ、同日、同社より当社普通株式を売却することの可否について検討するとの回答を得ました。
上記検討を踏まえ、当社は、2022年11月16日、ディスカウントの基礎となる当社普通株式の価格については、本公開買付けに係る取締役会決議日の前営業日といった特定の日の市場株価を基礎とするのでなく、平均株価という平準化された値を用いる方が、短期的な価格変動の影響などの要因を排除でき、算定根拠として客観性が高く合理的であり、さらに、本公開買付けに応募せず当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格に一定のディスカウントを行った価格で買付けることが望ましいとの考えから、東京証券取引所プライム市場における本公開買付けの取締役会決議日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去1ヶ月間または過去3ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値のいずれか低い価格からディスカウントを行った価格を本公開買付価格とすることが妥当であると判断しました。これを受けて、当社は、2022年11月17日、過去の自己株式の公開買付けの事例において決定された公開買付価格の市場価格に対するディスカウント率を参考に、本公開買付価格の検討を進めました。具体的には、城蔵屋へのディスカウント率の提示にあたり、本事例を参考にし、ディスカウント率10%の事例が最多の22件であることを踏まえ同程度のディスカウント率を採用しつつも公開買付期間中に市場価格が本公開買付価格を下回らない可能性を相対的に高めるのが妥当と判断し、本公開買付けの実施を決議する取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円に対して、11.14%をディスカウントした額に相当する1,587円を、本公開買付価格として城蔵屋に提示いたしました。その結果、2022年11月17日、城蔵屋より、当社が上記条件にて本公開買付けの実施を決議した場合には、本応募予定株式である3,000,000株(所有割合:7.07%)について、本公開買付けに応募する旨の回答を得ました。
当社は、以上の検討及び判断を経て、2022年11月18日開催の取締役会において、本公開買付価格を、本公開買付けの実施を決議する取締役会の開催日である2022年11月18日の前営業日(2022年11月17日)までの過去3ヶ月間の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値の単純平均値1,786円に対して、11.14%をディスカウントした額に相当する1,587円とすることを決定いたしました。
株券等の種類 | 買付予定数 | 超過予定数 | 計 |
普通株式 | 3,300,000株 | ―株 | 3,300,000株 |
(注1)応募株券等の数の合計が買付予定数(3,300,000株)を超えないときは、応募株券等の全部の買付け等を行います。応募株券等の数の合計が買付予定数(3,300,000株)を超えるときは、その超える部分の全部又は一部の買付け等は行わないものとし、法第27条の22の2第2項において準用する法第27条の13第5項及び府令第21条に規定するあん分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います(各応募株券等の数に1単元(100株)未満の株数の部分がある場合、あん分比例の方式により計算される買付株数は各応募株券等の数を上限とします。)。
(注2)単元未満株式についても本公開買付けの対象としています。なお、会社法に従って株主による単元未満株式買取請求権が行使された場合は、当社は法令の手続に従い公開買付期間中に自己の株式を買い取ることがあります。
(注3)当社は新株予約権を発行しており、当該新株予約権は公開買付期間中に行使される可能性がありますが、当該行使により発行又は交付される当社の普通株式についても本公開買付けの対象となります。
5,260,800,000円
(注)買付け等に要する資金の金額は、買付予定数(3,300,000株)を全て買付けた場合の買付代金(5,237,100,000円)に、買付手数料、その他本公開買付けに関する新聞公告及び公開買付説明書その他必要書類の印刷費等の諸費用についての見積額の合計です。
① 買付け等の決済をする金融商品取引業者・銀行等の名称及び本店の所在地
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目5番1号
② 決済の開始日
2023年1月13日(金曜日)
③ 決済の方法
公開買付期間終了後遅滞なく、本公開買付けによる買付け等の通知書を本公開買付けに応募する株主(以下「応募株主等」といいます。)(外国の居住者である株主(法人株主を含みます。以下「外国人株主」といいます。)の場合はその常任代理人)の住所宛に郵送いたします。買付けは、現金にて行い、買付代金からみなし配当に係る源泉徴収税額(注)を差し引いた金額を応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指示により、決済の開始日以後遅滞なく、公開買付代理人から応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指定した場所へ送金するか、公開買付代理人の応募受付けをした応募株主等の口座へお支払いします。
(注)本公開買付けにより買付けられた株式に対する課税関係について
(※)税務上の具体的なご質問等につきましては、税理士等の専門家にご確認いただき、ご自身でご判断いただきますようお願い申し上げます。
(イ)個人株主の場合
本公開買付けに応募して交付を受ける金銭の額が、公開買付者である株式発行法人の資本金等の額(連結法人の場合は連結個別資本金等の額)のうち交付の基因となった株式に対応する部分の金額を超えるときは、その超える部分の金額(以下「みなし配当の金額」といいます。)は配当所得に係る収入金額となります。また、交付を受ける金銭の額からみなし配当の金額を除いた部分の金額は、株式の譲渡所得等に係る収入金額とみなされます。
なお、みなし配当の金額が生じない場合は、交付を受ける金銭の額の全てが株式の譲渡所得等に係る収入金額となります。
みなし配当の金額に対しては、原則として、その金額の20.315%(所得税及び「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(平成23年法律第117号)に基づく復興特別所得税(以下「復興特別所得税」といいます。):15.315%、住民税:5%)に相当する金額が源泉徴収されます(非居住者については、住民税は徴収されません。)。ただし、個人株主が租税特別措置法施行令第4条の6の2第12項に規定する大口株主等に該当する場合は、20.42%(所得税及び復興特別所得税のみ)を乗じた金額が源泉徴収されます。また、株式の譲渡所得等に係る収入金額から当該株式に係る取得費等を控除した金額は、原則として、申告分離課税の対象となります(国内に恒久的施設を有しない非居住者については、原則として、課税の対象となりません。)。なお、租税特別措置法第37条の14(非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税)に規定する非課税口座の株式等について本公開買付けに応募する場合、当該非課税口座が開設されている金融商品取引業者等がみずほ証券株式会社であるときは、本公開買付けによる譲渡所得等については、原則として、非課税とされます。なお、当該非課税口座がみずほ証券株式会社以外の金融商品取引業者等において開設されている場合には、上記の取扱いと異なる場合があります。
(ロ)法人株主の場合
みなし配当の金額については、配当等の額となり、原則として、その金額に15.315%(所得税及び復興特別所得税)を乗じた金額が源泉徴収されます。また、交付を受ける金銭の額のうち、みなし配当の金額以外の金額は、有価証券の譲渡に係る対価の額となります。
(ハ)外国人株主のうち、適用ある租税条約に基づき、当該みなし配当金額に対する所得税及び復興特別所得税の軽減又は免除を受けることができる株主で、かつ、それを希望する株主は、公開買付期間の末日までに公開買付代理人に対して租税条約に関する届出書をご提出ください。
① 本公開買付けは、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて行われるものではなく、また、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)を利用して行われるものでもなく、更に米国の証券取引所施設を通じて行われるものでもありません。上記方法・手段により、若しくは上記施設を通じて、又は米国内から本公開買付けに応募することはできません。
また、本公開買付けに係る公開買付届出書又は関連する買付書類は、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、郵送その他の方法によって送付又は配布されるものではなく、かかる送付又は配布を行うことはできません。上記制限に直接又は間接に違反する本公開買付けへの応募はお受けできません。本公開買付けへの応募に際し、応募株主等(外国人株主の場合は常任代理人)は公開買付代理人に対し、以下の表明及び保証を行うことを求められることがあります。
応募株主等が応募の時点及び公開買付応募申込書送付の時点のいずれにおいても米国に所在していないこと。本公開買付けに関するいかなる情報(その写しを含みます。)も、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、これを受領したり送付したりしていないこと。買付け等若しくは公開買付応募申込書の署名交付に関して、直接間接を問わず、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)又は米国内の証券取引所施設を使用していないこと。他の者の裁量権のない代理人又は受託者・受任者として行動する者ではないこと(当該他の者が買付け等に関する全ての指示を米国外から与えている場合を除きます。)。
② 当社は、2022年11月17日、城蔵屋より、当社が本公開買付けの実施を決議した場合には、本応募予定株式である3,000,000株(所有割合:7.07%)について、本公開買付けに応募する旨の回答を得ております。
なお、当社は、城蔵屋より、本公開買付けに応募しない当社普通株式13,502,600株(所有割合:31.83%)については、現時点において、継続的に所有する方針であると説明を受けております。また、本公開買付けにおいて、応募株券等の数の合計が買付予定数を上回った場合には、その超える部分の全部又は一部の買付け等は行わないものとして、法第27条の22の2第2項において準用する法第27条の13第5項及び府令第21条に規定するあん分比例の方式による買付けとなることから、当社は本応募予定株式3,000,000株のうちの一部を取得することとなりますが、城蔵屋より、本公開買付けに応募したものの当社が取得することができなかった当社普通株式について、継続的に所有する方針であると説明を受けております。
(ご参考)2022年11月18日現在の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 42,419,952株
自己株式数 0株
■本件に関するお問い合わせ
株式会社ゲオホールディングス 経理財務部
TEL:052-350-5711
■印刷用資料は下記PDFをご覧ください
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